ツイッター小説 嘘つきはインフルエンサーの始まり
モラルを問う人が減ってきた。
いや、モラルの基準が変わってきたのか
わかりやすい例がツイッターだ。
これは僕の母の話なのだが、母は2年くらい前からツイッターを始めて、毎日の食事やベランダの花、空の写真などをUPしている。
母には一年前くらい前まで仲良くしていた、ひとまわり年下のフォロワーさんがいた。
そのフォロワーさんの女性(以後、華ちゃん(仮名))は優雅でほんわかしたツイートが持ち味の、お金持ち風の、気の強そうな女性だ。母は、自分と趣味や感覚が合うと直感で思い、急接近してすぐに意気投合した。
出会って一ヶ月くらいまで母は、華ちゃんを褒めていた。
華ちゃんとだったら、「リアルな友達になれそう!」「家もだいたい分かったから今度遊びに行こうかな」などと半分ジョーダン、半分本気で僕に話していた。
しかし、雲行きが変わった。
華ちゃんが嘘をついていたのだ。
華ちゃんはツイート上では、優雅なほんわかした生活をあの手この手で演出していた。
しかし、本当の彼女は貧乏で教養もなく、妬み僻みのカタマリの腹黒女だったのだ。
華ちゃんはバイオリニスト葉加瀬太郎さんの大ファンで、コンサートのたびに夫と他県にも泊りがけで遠征し、その度に前の晩、用意しておいた荷物を家に置き忘れるような、天然という言葉で片付けられないくらいの女性だ。
それほどにおっちょこちょいでも、夫は怒らず寛容で、「買いに行く?」とだけ聞いて、華ちゃんが「うん!」とだけ答えると、知らない街のショッピングモールに車を停めてくれて、華ちゃんが着替え、化粧品などをひと通り買い揃えるまで別の場所で待っていてくれるらしい。
それでいて華ちゃんは、
「わたしはなんでもテキパキこなせる主婦で、学生時代は高嶺の花みたいに思われてたんだって。家族からも頼りにされてて、失敗はしたことないの!それが悩みかなぁ。でも、娘からは天然って言われるよ。笑 NiziUのメンバーの名前忘れたからか?笑」
などとなんとも言えない不思議なツイートをする人だ。
そして、その晩、華ちゃん夫妻が宿泊したビジネスホテル東横インで華ちゃんはツイートした。
「生まれてはじめての東横イン!部屋もキレイだし、ベットもふっかふか!朝食バイキングが豪華!美味しい!」
などとつぶやいていた。
このツイートをみた母親は、自分の都合のいいように解釈してしまい、僕に向かって、
「あんた、これみてごらん、本当のお嬢さまはこうなんだよ、気取ってないし、庶民的なんだから!それとも、いいものをたくさん知りすぎて、それに飽きて、一周回って、庶民の暮らしを面白がってるのかな、笑笑」
と僕に言った。
何が怖いって、これがすべて嘘なのだ。
そう、華ちゃんは、適度な嘘をつくのが上手いのだ。
普通の人は、嘘をつくとき、自分を大きく見せたいとか、賢く見せたいと思うものでしょ。
しかし華ちゃんは、それよりも高度だ。
華ちゃんが嘘をつく目的は、フォロワーに自分のことを信じさせること。
リアルにいそうな等身大のキャラを演出して、フォロワーに安心感を与えたいのだ。
ここでちょっと中断!!
長ったらしく書いても、ブラインドタッチが出来ない俺じゃ、朝になっちまう。なんとか今夜中にこの記事を書き終わしたいから、小説方式じゃなく、端折って、端的に書きます。
本当の華ちゃんは、葉加瀬太郎のコンサートどころか、
日帰りの温泉旅行も行けないくらい貧乏です。
グルメで料理上手を匂わせてるけど、
親しいフォロワーに見せてるおうちごはんが、質素でマズそう。
お皿集めが趣味とか言ってるけど、写ってる皿がみんな100均レベル。
「洋服買いました~ GUっていう店、初めて行ったけど、安くていいね。
このワンピース可愛いでしょう」というツイートを10回以上している。
ここまでだったら貧乏人の背伸びレベルだから許せるけど、ここからのエピソード2つは結構ヤバい。 キ ケ ン
①自分のフォロワーが他の人とあいさつを交わしただけでキレて、初対面のその人にヤクザまがいの恫喝DMを送りつける。
「OOさん(母の名前)は私のフォロワーです。今すぐ手を切って下さい。あいさつ禁止、いいね!も禁止です。さもなければ、それなりの対応を取らせてもらいます。私の夫は○○○で・・・・」
という脅迫メールを送りつけられたと、その人本人が母に直接伝えてきたので確かな情報です。
その人だけじゃなく母のフォロワーやフォロワーではない人からも複数人から、そのような脅迫メールを華ちゃんから送り付けられたと言っていたので、その話は間違いなく真実でしょう。
②ねずみ講や物売りをやっている。
これも複数人のそれぞれ関わりのない利害関係のない人たちが、そのような勧誘DMを受けたと証言しているので確かな情報でしょう。
このようにおっとりした害のなさそうなツイートをして、時間をかけて自分のことを信じさせ、DMでやり取りをして、何気なく商売話を持ちかける、極悪非道な輩が今現在もツイッター業界にいるのでご用心です!
最後に
母は、1年前に華ちゃんをブロックして、それ以来直接的な関わりはない。
しかし、母には楽しみがある。それは、いつか華ちゃんの悪行があばかれて、野次馬やアンチに叩かれること。そして最後には、信じていたフォロワー達からも総攻撃を食らい、ツイッター界から排除されるところを見届けること、だそうだ。
そのためだけに母は、華ちゃんを覗き見する専用の捨てアカを作ったんだから、こちらもこちらで歪んでる。
そんな女の争いを面白がって、こんな真夜中にキーボードを叩いてる俺は、もっと歪んでいる。
最後まで読んでくれてありがとー
ピンゴロでした! では、また~^^